1: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 21:56:44.51 ID:InFfXxs60
※時系列的には3話後くらいからスタートです
※書き溜めは少ないのでゆっくりです

・兄貴

友奈「兄貴って、この前話してたお兄さんのこと?」

夏凜「ええ……まあ、私に気をかけてくれるのはありがたいんだけど、ちょっとしつこいというか……」

樹「でも、兄妹を気にするのは普通じゃないですか?」

夏凜「……そういうレベルじゃないんだけど」

樹「?」




3: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 21:57:47.45 ID:InFfXxs60
―――――――――――

夏凜「ただいま……」ガチャ

夏凜「……トレーニングでもしようかな」

ピロン

夏凜「あ、大赦からメールが――!」

―『無事帰宅したようですね。これからも訓練に励みなさい』―

夏凜「……」ピッ

プルルルルル……プルルルルル……



4: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 21:59:08.88 ID:InFfXxs60
―――――――――――

ピロリロリン♪ピロリロリン♪

大赦A「誰だ?園子様とババ抜きの最中だというのに……」ザワザワ

大赦B「俺じゃないぞ……?」ザワザワ

???「あ、私です。すみません園子様、少しお待ちください」

園子様「大赦さんも人間だからね、そういう面もあるよ。仕方ないね」

大赦さん「すみません」ガチャ


大赦さん「もしもし――」

夏凜『兄貴!何で私が帰るタイミングわかるのよ、何でメールしてくるのよ、てか何で大赦のアドレス濫用してるのよ!』ギャー

大赦さん「おお、夏凜ちゃんか!今日も元気だったか?怪我してないか?友達にいじめられてないか?」

夏凜ちゃん『質問に質問で返すなっての。てかキモっ!いつまで夏凜ちゃんって呼ぶ気よ!』ブルッ



5: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 22:00:55.80 ID:InFfXxs6NEWYEAR
―――――――――――――

大赦さん「夏凜ちゃんの生活パターンくらい、把握してるに決まってるだろう。今日は木曜だからな、部活のあと30分素振りして、買い物をして帰宅」

夏凜ちゃん『うわちょっと、本気でやめてくれない?』

大赦さん「酷いこと言うなよ。夏凜ちゃんが勇者に選ばれてから、俺も忙しくなったからな。めんどくさいとか言わずに、久々にお兄ちゃんと――」ブツッ


大赦さん「……お待たせしました」ガチャ

園子様「……あの、声でかすぎて、普通にみんなに聞こえてたよ?」

大赦さん「」



7: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 22:03:21.64 ID:InFfXxs60
――――――――――――――

夏凜ちゃん「あーもう!何なのよ!」

夏凜ちゃん「こちとらようやく訓練終わって勇者になったってのに、いつまでも子供扱いして……?」ピロン

―『山羊座バーテックスの討伐おめでとうございます。今後の活躍を期待しています』―

夏凜ちゃん「いや、だから大赦のメール使うなっての……!」ピロン

―『すみません、以後気をつけます』―

夏凜ちゃん「――!」ゾワゾワッ



12: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 22:06:03.07 ID:InFfXxs60
―――――――――――――――

夏凜「ただいま――?」ガチャ

夏凜「何よこれ。大赦からの物資支給?」ベリベリ

夏凜「これ、大量のにぼし?でもこれって……?」ピロン

―『どうやら届いたようですね。しけるといけないので、しっかりと封をして保管しなさい』―

夏凜「……」ピッ


――――――――
ピロリロリン♪ピロリロリン♪

大赦A「また電話か!?」

大赦B「園子様とス○ブラををしてる最中なのに!」

大赦さん「すみません、少し抜けます。倒してもいいですよ」



14: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 22:08:24.33 ID:InFfXxs60
大赦さん「もしもし」

夏凜ちゃん『ねえ、にぼしが――』

大赦さん「夏凜ちゃん!どうだ、届いただろ!?喜んでくれると思って最高級のを選んだんだ」

大赦さん「まあ、そこそこ値段はしたけどな?そこはケチ言ってられないし――」

夏凜ちゃん『これ食用じゃないんだけど』

大赦さん「えっ」

夏凜ちゃん『出汁をとるアレなんだけど』

大赦さん「」



18: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 22:12:48.27 ID:InFfXxs60
大赦さん「え……食用とか食用じゃないとかあったの?」

夏凜ちゃん『あるわよ。にぼしをナメないで』

大赦さん「でもほら、少し食べるくらいなら問題ないでしょ」

夏凜ちゃん『私がにぼしを食べ始めて"少し"で済むとでも?』

大赦さん(そこで胸を張られても困るなぁ……(´・ω・`))



21: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 22:16:18.45 ID:InFfXxs60
※この園子様は手足が生えているタイプで、指先程度なら動かせます

――――――――――――――――

夏凜ちゃん『とにかく、これは大赦に送り返すから』

大赦さん「そんな!」

夏凜ちゃん『……まあ、気持ちはありがたかったけどね』ブツッ

大赦さん「夏凜ちゃん!夏凜ちゃん!!!」

―――――――――――――

大赦A「終わったか」

大赦B「何だったんだ?」

大赦さん「……お前たち、ごめんな」

大赦A&B「?」

※にぼしはその後大赦がおいしくいただきました



25: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 22:23:10.36 ID:InFfXxs60
―――――――――――――

夏凜ちゃん「ただいま」

夏凜ちゃん「あれ、また大赦から支給だ」ベリベリパカッ

夏凜ちゃん「これは……ス○ブラと有線LANケーブルに、本体……?」ピロン

―届いたようですね。早速起動しなさい。練習相手になってあげます―

夏凜ちゃん「……」ピッ

―――――――――――――
ピロリロリン♪ピロリロリン♪

大赦A「まーた電話だよ。これで何回目だ?」

大赦B「園子様とマ○オカートしてる最中なのに!」

大赦さん「私ですね。もうゴールしたので行ってきます」

大赦B「またお前かよ」

園子様(しかもちゃっかり1位とはね……)←現在ビリ



26: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 22:28:10.36 ID:InFfXxs60
大赦さん「もしもし」

夏凜ちゃん『やらないわよ』

大赦さん「おお、届いただろ!?早速戦おう。俺のIDは……」

夏凜ちゃん『やらないって言ったでしょ!?耳ついてんの!?』

大赦さん「夏凜ちゃんはツンデレだからな。1度や2度の拒否は照れ隠しだと思うようにしてるんだ」

夏凜ちゃん『やらないわよ』

大赦さん「……俺のIDは」

夏凜ちゃん『諦めなさいよ!』



28: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 22:34:22.20 ID:InFfXxs60
夏凜ちゃん『で、何のキャラ使うの?』←やってあげることにした

大赦さん「俺はア○クだな」

夏凜ちゃん『そう……(´・ω・`)(カウンター持ってる……)』

大赦さん「?」


大赦さん ア○ク
夏凜ちゃん マ○ス

夏凜ちゃん『食らえ!』ズバッ

大赦さん「寸前で躱してから落下際狙い余裕」ゲシッ

夏凜ちゃん『あっ、くそ、これで!』ズバッ←横スマ最大

大赦さん「カウンター」ドガッ

夏凜ちゃん『あっ……』ズド-ン



29: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 22:39:26.11 ID:InFfXxs60
大赦さん「ま、まあ、こんな時もあるよ夏凜ちゃん。部活の友達の言う通り、隙の大きい攻撃を使いすぎかな?」

夏凜ちゃん『……お』

大赦さん「お?」

夏凜ちゃん『……お兄ちゃんのバカっ!』ブツッ

大赦さん「か、夏凜ちゃん!?」

――――――――――――――――――

大赦A「終わった?」

大赦B「なんか園子様が次はス○ブラしようって」

大赦さん「……俺はいい(´;ω;`)」

大赦A&B「?」



33: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 22:45:20.30 ID:InFfXxs60
―――――――――――

夏凜ちゃん「ただいま……って、また支給?」ベリベリパカッ

夏凜ちゃん「今度は大量のスプーン……」ピロン

―『どうせまた電話をかけてくるのでしょう?かけるなら早くしなさい』―

夏凜ちゃん「……」ピッ

―――――――――――――
ピロリロリン♪ピロリロリン♪

大赦A「あー畜生!また電話かよ!」

大赦B「園子様とジェンガをしてる最中なのに!」

大赦さん「私です。行ってきます」ガチャ

大赦A「おい馬鹿揺らすな!……ああああ!」ガラガラガラガラ……

園子様「……あー」←園子様の番だった



39: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 22:56:23.96 ID:InFfXxs60
大赦さん「まず、スプーンを軽く持って」

夏凜ちゃん『軽く持って』

大赦さん「親指で抑えて」

夏凜ちゃん『親指で抑えて』

大赦さん「逆の手で曲げる」

夏凜ちゃん『逆の手で……曲がらないわよ』

大赦さん「そんなまさか……」



41: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 23:01:46.11 ID:InFfXxs60
大赦さん「夏凜ちゃん、教えたとおりにやってる?」

夏凜ちゃん『やってるわよ!やってるのにできないの!』

大赦さん「そうか……まあ口頭で伝えるのには限界もあるし、そういう面もあるよな」

夏凜ちゃん『少し力を入れただけで折れちゃうんだから、仕方ないじゃない』

大赦さん「!?」

大赦さん(夏凜ちゃん、スプーンに何をしてるんだ……?)

大赦さん「あ、あの、夏凜ちゃん――!」ベキベキバキィ

夏凜ちゃん『あーもう!何度やっても折れるんだけど。とりあえず、自分で練習してみるから。またね』ブツッ

大赦さん「ヒエッ……」



46: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 23:08:49.96 ID:InFfXxs60
―――――――――――――

夏凜ちゃん「ただいま……?なんか、部屋が変な感じ……」

夏凜ちゃん「それにこれ、カラオケの機械じゃ……?」ピロン

―『帰りましたか。そこのカラオケを使えば、いくらでも練習できますよ』―

夏凜ちゃん「……」ピッ

――――――――――――
ピロリロリン♪ピロリロリン♪

大赦A「サキホコレー♪……って、電話来てるぞ」

大赦B「園子様とカラオケをしている最中なのに、なんなんだよまったく」

大赦さん「私ですね。次の番まで時間があるので、行ってきます」ガチャ

園子様「次私の番なのに……」



47: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 23:12:56.02 ID:InFfXxs60
夏凜ちゃん『カラオケの機械まで買ったの!?』

大赦さん「おお、第一声から元気だな夏凜ちゃん。これなら歌もうまくいくぞ」

夏凜ちゃん『ってか、なんか部屋の壁が変なんだけど』

大赦さん「ああ、夏凜ちゃんが学校から帰ってくるまでの間に、壁を防音にしたからな」

夏凜ちゃん『は?』

大赦さん「流石にそこそこ金がかかったけど、背に腹は変えられないだろ。ははは」

夏凜ちゃん『……』



48: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 23:17:50.57 ID:InFfXxs60
大赦さん「そもそも夏凜ちゃんは流行りの曲とか知ってるのか?」

夏凜ちゃん『……知らないけど』

大赦さん「それは困ったな……そうだ、なんか○△□だかなんだかいう曲が人気らしいぞ」

夏凜ちゃん『別にいいわよ!何でこの年になって、カラオケで歌う曲をお兄ちゃんに決められなきゃいけないわけ?』

大赦さん「"お兄ちゃん"」

夏凜ちゃん『あっ……バカ!』ブツッ


大赦さん「……戻りました」ガチャ

大赦A「タイミング悪いな、今丁度園子様が歌い終わったぞ」

園子様「タイミングの問題とはいえ、酷い話だよね……」



50: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 23:24:42.22 ID:InFfXxs60
――――――――――――――――

夏凜ちゃん「……ただいま」ガチャ

夏凜ちゃん「支給は……来てるわよね。そして、開けると……」ベリベリパカッ

夏凜ちゃん「……大量のオレンジジュース」ピロン

―『届きましたね。冷暗所に保管し、大事に飲みなさい』―

夏凜ちゃん「……」ピッ



51: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 23:25:24.70 ID:InFfXxs60
―――――――――――
ピロリロリン♪ピロリロリン♪

大赦A「……電話だぞ」ヒソヒソ

大赦B「……園子様が寝てらっしゃるのに」ヒソヒソ

大赦さん「……行ってきます」ヒソヒソ

園子様「zzz...」スヤスヤ



53: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 23:30:27.83 ID:InFfXxs60
大赦さん「もしもし」

夏凜ちゃん『盗聴してるでしょ』

大赦さん「……」

夏凜ちゃん『……』

大赦さん「なあ夏凜ちゃん。人生には、色んなことがあるんだ」

大赦さん「だから、いつ何に巻き込まれてもおかしくない」

大赦さん「俺はな、夏凜ちゃんが心配なんだよ。この気持ちは、全く犯罪とかそういうものとは――」

夏凜ちゃん『盗聴してるのね』

大赦さん「……」



55: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 23:35:19.27 ID:InFfXxs60
大赦さん「これはな、違うんだ」

夏凜ちゃん『何が違うのよ』

大赦さん「夏凜ちゃんは勇者になっただろ?だから、何かがあったときは大赦としてもサポートする必要があるんだよ」

夏凜ちゃん『だとしても、兄貴はそれを私欲のために使ってるじゃない』

大赦さん「まあ、それは……」

夏凜ちゃん『……ってことは、兄貴。まさか、あの後した歌の練習も……?』

大赦さん「ああ、バッチリ聞いたぞ。かわいい歌声だ。将来はアイドルだな」

夏凜ちゃん『〜っ!死ね!死ね!本ッッッ当に、死んじゃえバカ兄貴!』ブツッ



56: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 23:37:11.73 ID:InFfXxs60
大赦さん「戻りました」ガチャ

園子様「うーん?もう朝?」

大赦A「あーあ」

大赦B「何起こしてんだよ」

大赦さん「いや、お前たちも何寝顔観察してんだよ」



59: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 23:45:36.21 ID:InFfXxs60
夏凜ちゃん「何してんのよ。大赦は忙しいんじゃないの?」

大赦「いや、園子様に『ジャンケンで負けたら仮面のままアイスを買いに行く』ゲームをやろうと言われてな。完全に負けてしまって」

夏凜ちゃん(園子様……?)

夏凜ちゃん「別にどうでもいいけど。私、まだ訓練するから。じゃあね」

大赦さん「まあ待て夏凜ちゃん。いいものを持ってるんだ」

夏凜ちゃん「いいもの?またあの使えないスプーンとかじゃないでしょうね」

大赦さん「いやいや、これだよ」ゴソゴソ



61: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 23:51:57.55 ID:InFfXxs60
夏凜ちゃん「なにこれ、凍らせられるスポーツドリンク?」

大赦さん「ああ。ここら辺を通るなら、夏凜ちゃんに会えるかと思ってな。移動時間とか計算して、アイスと一緒に買ってきたんだ」

大赦さん「ちょうど溶けるタイミングに夏凜ちゃんに会えて良かったよ」

夏凜ちゃん「……バッカじゃないの?もう行ってよ、知り合いと思われたくないし」

大赦さん「酷いな……まあいいや。怪我するなよー」トコトコ

夏凜ちゃん「……バカ兄貴」



62: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/01(木) 23:59:22.71 ID:InFfXxs60
大赦さん「戻りました」ガチャ

園子様「……アイスは?」

大赦さん「忘れずに買いましたよ」

園子様「……溶けてない?」

大赦さん「あっ」

園子様「ふざけないでよ」

大赦さん「園子様!!!!」

――――――――――

夏凜ちゃん「〜♪」ゴクゴク



65: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 00:05:30.38 ID:t2Zodf520
――――――――――――

夏凜ちゃん「ただいま……」ベリベリパカッ

夏凜ちゃん(最近、帰って箱を開けるのが当たり前になってきてる……)

夏凜ちゃん「今度は何?……テレビ電話用のカメラ?」ピロン

―『今日は電話じゃなくて、テレビ電話をしましょう。三好夏凜、今すぐカメラをつけなさい』―

夏凜ちゃん「……」カチャカチャ

夏凜ちゃん「……」ピッ

――――――――――――――――
ピロリロリン♪ピロリロリン♪

大赦A「また電話か?」

大赦B「園子様が予言したとおりだな」

大赦さん「単純に、いつもこの時間に電話が来るからだと思いますが……行ってきます」ガチャ

園子様「……予言だよ。予言。時計なんか見てないよ?神だからね、そうい



67: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 00:13:14.40 ID:t2Zodf520
大赦さん「おお、夏凜ちゃんの顔が見える!」

夏凜ちゃん『バカみたいにはしゃがないでよ!この前会ったばかりでしょ?』

大赦さん「いやあ、それでも夏凜ちゃんの無事な姿を見れるのは、兄として嬉しいぞ」

夏凜ちゃん『……それで?何でテレビ電話なの?』

大赦さん「ああ、ほら、夏凜ちゃんは笑うのが苦手だろ?だから、笑顔の練習をさせようと思って」

夏凜ちゃん『……やめてよ。笑顔とか、無理だし』



68: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 00:21:14.46 ID:t2Zodf520
大赦さん「そんなこというなよ。練習すれば、自然な笑顔になれるぞ?」

夏凜ちゃん『無理なのよ。いくら頑張っても、緊張しちゃって』

大赦さん「それならほら、俺のこの笑顔を真似してみろ。いい笑顔だろ?」

夏凜ちゃん『?――あはは、バカね。仮面つけてんのに顔が見えるわけないじゃない』

大赦さん「おお、笑った」

夏凜ちゃん『え?』

大赦さん「それだよ。その感覚を忘れなければ、きっと園児も懐いてくれるさ」

夏凜ちゃん『兄貴……ありがとうね』

大赦さん「いいんだよ。またな」ブツッ



69: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 00:26:20.62 ID:t2Zodf520
夏凜ちゃん「……あれ?何で兄貴、園児の話を?」

夏凜ちゃん「……盗聴やめてないんじゃない!バカ兄貴があああ!」

――――――――――――――――――

大赦さん「戻りました……?」ガチャ

園子様「だから、あれは予言なんだよ〜」

大赦A「わかりました。だから許してください」ガタガタ

園子様「疑ったら許さないよ」

大赦さん「何してるんですか」



71: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 00:40:18.97 ID:t2Zodf520
【大赦 樹海モニタリング部】

ザワザワ……

大赦さん「おい、状況はどうなってる!」ガチャ

アルバイト1「おお、大赦さん!よく来てくれた!」

アルバイト2「それが、機械の使い方がわからなくて……」

アルバイト3「俺もさっぱり……」

大赦さん「――どけ、俺がやる!」バッ

大赦さん(というか、他の部署のアルバイトにこんな部屋任せるなよ……)

大赦さん「って、これは……」



74: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 00:44:03.40 ID:t2Zodf520
夏凜ちゃん『樹、あんたが止めたのよ!』


大赦さん「なんだこれ。おい、何でみんなボロボロなんだよ!」

アルバイト3「そ、それが、残りのバーテックスが1度に現れて」

アルバイト2「勇者が、次々と満開を……」

大赦さん「夏凜は、夏凜は無事なのか!?」ガシッ

アルバイト2「え?ああ。三好夏凜か。大丈夫だ。彼女1人だけは、満開せずに戦闘が終わった」

大赦さん「そうか……」

アルバイト1「おい樹海化解けるぞ!衝撃に備えろ!」


大赦さん「これでもう、終わったんだよな……?」



75: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 00:49:16.98 ID:t2Zodf520
プルルルルルル,プルルルルルル.

アルバイト1「電話だ。医療班の要請かもしれない」

大赦さん「俺が出る」ガチャ

大赦さん「はい、大赦ですが」

夏凜ちゃん『……支給、霊的医療班をお願いします』

大赦さん「……バーテックスを全部倒したんですね」

夏凜ちゃん『はい。私達、讃州中学勇者部が!』

大赦さん「!――そうですか。わかりました。今すぐ派遣いたします」ガチャ

――――――――――――

大赦A「あいつがいないので、私が代わりにお相手します」

大赦B「園子様、メガシンカはされないのですか?」

園子様「うん。メガシンカはね……あんまり好きじゃないんだよ」


園子様「アレ、みたいだからね」



78: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 00:59:27.84 ID:t2Zodf520
―――――――――――

夏凜ちゃん「ただいま……あれ、今日は置いてある」

夏凜ちゃん「最近届かなかったのに……」ベリベリパカッ

夏凜ちゃん「……大量の水着か」ピロン

―『大赦が合宿を企画しました。あなたは水着を持っていないでしょう。これを着なさい』―

夏凜ちゃん「……」ピッ

――――――――――――
ピロリロリン♪ピロリロリン♪

大赦A「電話来たな」

大赦B「クッソ!何で今日来るんだよ!来ない方に1000円かけちゃったよ!」

園子様「もう何日も来てなかったからね。かくいう私も来ない方に賭けたとはいえ、酷い話だよね……」

大赦さん「行ってきます」ガチャ

大赦B「帰ってくんなチクショー!」



79: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 01:04:37.72 ID:t2Zodf520
大赦さん「……夏凜か」

夏凜ちゃん『……"夏凜ちゃん"じゃないの?』

大赦さん「ああ、そうだったな。ごめんごめん。うっかりしてたよ夏凜ちゃん」

夏凜ちゃん『なんか変じゃない?最近は変な荷物も送ってこないし』

大赦さん「大丈夫だよ。夏凜ちゃんこそ、体の調子は大丈夫?」

夏凜ちゃん『……健康すぎるくらいには』



80: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 01:11:03.82 ID:t2Zodf520
大赦さん「そうだ、水着!気に入ってくれたかな」

夏凜ちゃん『あー。そういえば、毎回言おうと思ってたんだけど』

大赦さん「?」

夏凜ちゃん『これ、箱に大量に同じものを詰めなきゃいけないルールでもあるの?』

大赦さん「いや?テレビ電話の時とか、ス○ブラの時とか、割りと単体だけ送ることが多いけど?」

夏凜ちゃん『じゃあなんでこんなに大量の水着送るのよ!水着なんてこんなにあっても使わないし!』



81: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 01:14:36.60 ID:t2Zodf520
大赦さん「夏凜ちゃんにどんな水着が似合うかわからないだろ?だから大量に」

夏凜ちゃん『数揃えりゃ何でもいいわけじゃないのよ!何かほとんど隠せない水着もあるじゃない!』

大赦さん「そんなに怒るなよ。きっと気に入る水着があるからさ」

夏凜ちゃん『もう!絶対兄貴の水着着てやらないから!』

大赦さん「でもそうすると、夏凜ちゃんはスク水か」

夏凜ちゃん『!』

大赦さん「スク水夏凜ちゃんも悪くないな……」

夏凜ちゃん『へ、変な想像しないでよ!もう切るから!』ブツッ



83: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 01:22:01.31 ID:t2Zodf520
――――――――――――

大赦さん「戻りました」ガチャ

大赦A「だああああああああやっぱりかああああああ」

大赦B「『大赦さんが"戻りました"以外の言葉で戻ってくる』方にかけるとか勇者だな」

園子様「テンプレだからね……そういう面もあるよ」

大赦さん「だから何してるんですか」



87: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 01:37:11.08 ID:t2Zodf520
大赦さん(まったく……他の職員は何をしてるんだ)

大赦さん(軽い指示は出したとはいえ、あいつらの応対が暴走を招かなきゃいいんだが……!)ピロン

大赦さん「夏凜ちゃんが、大赦にメール……?」ピッ

大赦さん「……なるほど。あいつも、成長してるんだな」


大赦さん「――いいに決まってるじゃないか。夏凜」

――――――――――――――

夏凜ちゃん「!」ピロン

―『申請は受理されました』―
―『三好夏凜、あなたは卒業まで讃州中学で勉学に励みなさい』―



93: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 01:58:59.29 ID:t2Zodf520
――――――――――――

大赦A「ちょっと文面が優しくね?他の職員こんな丁寧なメール送らないよ」

大赦さん「そうか?」

大赦B「導きなさいとか普通使わねーって」

大赦さん「いいじゃないか。これてひとまず安心だろ……まあ一応盗聴器聞いてみるか」ピッ


夏凜ちゃん『あんた……何するつもり!』

大赦さん「えっ」

風『大赦を潰してやる!』

大赦さん「えっ……えっ?」

大赦A「何がひとまず安心だって?」

大赦さん「どうなってんのこれ(´・ω・`)」



96: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 02:13:39.58 ID:t2Zodf520
大赦さん「クソ、夏凜は、夏凜はどうなった!」バッ

アルバイト1「ああやばい、2人のところに星屑が……」

アルバイト3「結城様は何してるんだ!早く変身しないと!」


夏凜ちゃん『てやぁっ!』シャキン

大赦さん「――夏凜!?」


夏凜『ねぇ友奈。あんたはどうしたい?』

大赦さん「……何、してるんだ、夏凜?」

夏凜『そう……友奈、私、もう大赦の勇者として戦うのはやめる』

大赦さん「何を、言ってるんだ?」

夏凜『友奈の泣き顔、見たくないから』

大赦さん「そんな、まるで――」

大赦さん「――まるで今から死ぬかのようなセリフ、言うんじゃない」



97: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 02:24:10.76 ID:t2Zodf520
大赦さん「――っ!夏凜に、夏凜に電話をかけてくる!今止めればまだ間に合うかも!」

アルバイト1「お、落ち着けよ。何も死ぬわけじゃない……」

大赦さん「落ち着く?この状況で落ち着いていられるか!自分が死ぬならまだいい。だが夏凜はこのままだと確実に満開を使う!」

アルバイト2「樹海の中には電話かけても通じないだろ!もうどうしようもないんだよ!お前も納得してただろ!」

大赦さん「そんな……はっ!夏凜!」ガタッ


夏凜『遠からん者は音に聞け!』

大赦さん「なに立派なこと言ってるんだよ、夏凜ちゃん。お前らしくもない……」

夏凜『近くば寄って、目にも見よ!』

大赦さん「まだお前は子供でいい。まだ未熟なままでいいんだよ。だから――」

夏凜『さぁ、もってけええええええええええ!』

大赦さん「――咲くなああああああああああ!」



98: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 02:31:54.69 ID:t2Zodf520
――――――――――――――――

大赦さん「夏凜ちゃん、夏凜ちゃん!!!」

アルバイト3「ダメだ。こいつとりあえず部屋から出すぞ。危険すぎる!」

アルバイト2「ああ。大赦さん落ち着け!辛いのはわかる、でもひとまず外に出よう!」

バタン

大赦さん「……」ピッ

夏凜ちゃん『……』

夏凜ちゃん『……暗いなぁ……怖いなぁ……』ボソッ

大赦さん「……クソ」



102: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 02:51:09.21 ID:t2Zodf520
――――――――――――――

大赦さん「もしもし」

夏凜ちゃん『……何よ、あのにぼし』

大赦さん「あはは。気に入ってくれたかな?最高級のにぼしを選んでおいたよ夏凜ちゃん」

夏凜ちゃん『また無駄に金を使って……』

大赦さん「無駄とは失礼だな。夏凜ちゃんのためだぞ?」

夏凜ちゃん『……今度は、ちゃんと食用なのね』

大赦さん「同じ間違いは、繰り返さないさ」

夏凜ちゃん『何よそれ』



103: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 02:55:26.33 ID:t2Zodf520
大赦さん「夏凜ちゃん」

夏凜ちゃん『何よ』

大赦さん「治ってよかったね」

夏凜ちゃん『……まだ完治はしてないけどね。友達も起きないし、目と耳は相変わらず片方ずつ使えないし……』

大赦さん「……」ピッ

夏凜ちゃん『うわあ!ちょっと、いきなりテレビ電話にしないでよ!』

大赦さん「夏凜ちゃん、俺の顔見える?」

夏凜ちゃん『……見えるわよ。仮面がね』



104: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 02:57:52.57 ID:t2Zodf520
大赦さん「そうか……見えるし、聞こえるんだ……」

大赦さん「またこうやって、面と向かって話ができるとはなぁ……」

夏凜ちゃん『ちょっと、何泣いてんのよ!仮面してても気配でわかるわよ!?落ち着いてよ!』

大赦さん「……夏凜ちゃん」

夏凜ちゃん『なによ』

大赦さん「お疲れ様」

夏凜ちゃん『はっ?な、何言ってんのよいきなり。ふざけるのもいい加減に』ブツッ


大赦さん「……」



105: 名無しさん@実況は禁止です@\(^o^)/ :2015/01/02(金) 03:03:31.88 ID:t2Zodf520
大赦さん「戻りました」

園子様「もういいの?」

大赦さん「はい。私には盗聴器があるので、寂しくありませんよ……」

大赦B「だからしれっと何言ってんだ」

大赦さん「早速盗聴器をつけて、反応を見てみますか。気になりますしね」ピッ


夏凜ちゃん『あーもう!めんどくさっ!突然イイ話みたいにするし、わけわからない!』

夏凜ちゃん『だいたいこんな量のにぼし、食用でも食えないっての!バカ兄貴が!』


大赦さん「か、夏凜ちゃん……?」

園子様「……照れ隠しとはいえ、酷い話だよね……」

大赦さん「」



夏凜ちゃん『……うちの兄貴めんどくさすぎ!』


おわり



引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1420117004/