2016/10/05(水) 21:42:39.10

亜里沙「う〜ん…何にしようかなぁ…」

亜里沙「お姉ちゃん、今日も帰るのが遅いみたいだから用意して待ってあげたいけど……」

亜里沙「料理は…一人の時は火を使っちゃダメって言われてるし…」

亜里沙「ご飯炊いて…おかずはスーパーのお惣菜でいいや」

亜里沙「じゃあ、行こうっと」


  2016/10/05(水) 21:43:29.40

亜里沙「〜♪」

亜里沙「…あれ?雨降ってきちゃった!」

亜里沙「とりあえず雨宿りしないと…」

亜里沙「はあ…どうしよう…雨止みそうにないし」

海未「亜里沙ですか?」

亜里沙「海未さん!?どうしてここに?」

海未「家に帰る途中なので…あら?傘を持っていないのですか?」

亜里沙「家に忘れてきちゃいました…」


  2016/10/05(水) 21:43:38.02

中3でも火を使わせないのはなかなか厳しいな


  2016/10/05(水) 21:44:05.64

海未「亜里沙はどちらに行かれる予定ですか?」

亜里沙「えっと…近くのスーパーまでなんですけど」

海未「分かりました、それでは行きましょう」

亜里沙「え…?」

海未「これ以上雨が強くならないうちに早く行きましょうか」

亜里沙「は…はい!!」


  2016/10/05(水) 21:44:41.00

亜里沙(こ…これが…相合傘ってやつかな…///)

亜里沙(普段とはちょっと違う距離で、なんというか…ちょっと恥ずかしいかも…)

海未「亜里沙?」

亜里沙「は…はい?」

海未「そんなに離れると濡れてしまいますよ」

亜里沙「わ…わかりました…///」

亜里沙(海未さんが…ち…近い…よ///)

亜里沙(この距離…なんか好き…かも…)


  2016/10/05(水) 21:45:40.09

海未「晩御飯の買い物ですか?」

亜里沙「お姉ちゃんが遅いみたいなので私が用意しようと思ってます!」

海未「そういえば、絵里は学校行事の関係で忙しそうにしていましたね」

亜里沙「なので少しでも楽にさせてあげればいいかなって」

海未「ふふっ、亜里沙は優しいですね」

亜里沙「そ…そんな事ないです…///」


  2016/10/05(水) 21:48:11.37

亜里沙「あ…あの!!良かったら晩御飯食べていきませんか?」

海未「そうですね…迷惑でなければ」

亜里沙「は…はい!!大丈夫です!」

亜里沙(海未さんとご飯なんて…楽しみ…)

亜里沙(でも、何作ればいいのかなぁ…?)


  2016/10/05(水) 21:48:54.49

海未「ちなみに何を作る予定ですか?やはりロシア料理になるのでしょうか?」

亜里沙「え…えっと…ぼ…ボルシチですっ!」

海未「確かロシア料理ですよね、今まで食べたことがないので楽しみです」

亜里沙「よ…良かったです!」

亜里沙(ど…どうしよう…ボルシチ作ったことないよ…)

亜里沙(いつもお姉ちゃんが作ってくれるし…というかロシアのご飯は食べるだけで作ったことないし…)

亜里沙(海未さんがいれば火は使っても大丈夫だと思うけど…)
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  2016/10/05(水) 21:50:00.15

海未「亜里沙?スーパーにつきましたよ」

亜里沙(えっと…食材は牛肉とじゃがいも人参と玉ねぎとキャベツと………)

亜里沙(後は…ビーツの缶詰は家にあったし…トマト缶があればいいのかな?)

亜里沙(多分…適当に煮込めば大丈夫…なのかなあ…)

海未「亜里沙?」

亜里沙「は…はい!大丈夫です!!」

海未「…?それでは行きましょうか」


10   2016/10/05(水) 21:51:51.22

亜里沙(大丈夫…お姉ちゃんが作ってくれたものを思い浮かべれば…)ドキドキ

亜里沙「…まずは野菜から買いますっ!」

海未「はい、かごは私が持ちますので」

亜里沙「あ…ありがとうございます…」

亜里沙(あれ…?海未さんの肩濡れてる…もしかして私が濡れないようにしてくれたのかなぁ)

亜里沙(えへへ…やっぱり海未さん優しい…)

亜里沙(海未さんの為にも美味しいもの作らないと!!)


11   2016/10/05(水) 21:54:25.28

亜里沙「必要なものは買いました!」

海未「分かりました…あら?」

亜里沙「どうしました?」

海未「傘売ってると思ったのですが…売り切れのようですね」

亜里沙「そうみたいですね…」

海未「近くのコンビニによって傘を買いましょうか」

亜里沙「い…いえ!大丈夫です!」

海未「ですが、荷物を持って二人で一つの傘に入るというのは…」

亜里沙「そ…その!今月お小遣いが無くて…」

海未「ふふっ、分かりましたよ。それでは急いで帰りましょうか」

亜里沙「はい!」

亜里沙(海未さんごめんなさい…でも、一緒の傘に入りたかったんだもん!)



13   2016/10/05(水) 21:55:50.03

亜里沙「あの…海未さん」

海未「どうしました?」

亜里沙「肩…濡れてます」

海未「気にしないで構いませんよ。亜里沙が荷物を持ってるわけですし」

亜里沙「い…いえ…そ…その…」

海未「?」


14   2016/10/05(水) 21:57:43.46

亜里沙「し…失礼しますっ!!」

海未「亜里沙?そんなに近づかれては歩きにくいです…」

亜里沙「で…でも、海未さんが濡れるの嫌なので…」

海未「そうですね…濡れたまま家にお邪魔するのも悪いですし、このまま行きましょうか」

亜里沙(そういう事じゃないけど…海未さんの近くにいられるしいいかな♪)


16   2016/10/05(水) 21:59:21.39

海未「お邪魔します、亜里沙」

亜里沙「はい!ゆっくりしてください」

亜里沙「じゃあ早速作ります」

海未「手伝いますよ、何をすればいいですか?」

亜里沙「い…いえ!私一人で大丈夫です!」

海未「そういうわけにもいきませんし…」

亜里沙(海未さんと二人でキッチンに立つのもいいかも…)

亜里沙「ぜ…ぜひお願いしますっ!」

海未「分かりました、まずは…」


17   2016/10/05(水) 22:00:57.80

亜里沙「野菜とお肉を食べやすい大きさに切ります!」

亜里沙(切ったら…トマトで煮込めば大丈夫…かな?)

海未「分かりました」

トントントン

亜里沙(海未さん上手…料理もできるんだ…)

亜里沙(って見てる場合じゃないよ!この間にお湯を沸かして…)

亜里沙(どうすればいいんだろう…)
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19   2016/10/05(水) 22:02:33.61

海未「亜里沙、この缶詰は?」

亜里沙「こればビーツって野菜であまり日本では見かけないんです」

海未「なるほど…初めて見ました」

亜里沙「栄養が沢山あって美容にもいいみたいです!」

海未「なるほど…」

亜里沙「どうしました?」

海未「絵里や亜里沙はこういうものを食べているので綺麗な顔立ちをしているのかと思いまして」


20   2016/10/05(水) 22:03:10.71

亜里沙「き…綺麗!?そそそんなこと!」

海未「二人とも、クォーターという事もありますが本当に綺麗だと思いますよ」

亜里沙「そ…そうですか…////」

海未「はい」

亜里沙(なんか…料理どうでもよくなってきちゃった…)

亜里沙(って駄目!海未さんとお姉ちゃんに美味しいもの食べてもらうんだから!)


22   2016/10/05(水) 22:04:24.25

海未「亜里沙、野菜切り終わりましたよ」

亜里沙「も…もうですか!?」

亜里沙(どうしよう…これからどうしたらいいのかなあ…)

亜里沙(こ…こうなったら…)

亜里沙「ぜ…全部煮込みます!!」

海未「ぜ…全部ですか!?」

亜里沙「は…はい…」

亜里沙(何か変な事言っちゃったかな…)


24   2016/10/05(水) 22:05:56.47

海未「玉ねぎは炒めてからの方が美味しいかと…それにじゃがいもをいきなり煮込んでしまったら煮崩れしてしまいますが…」

亜里沙「そ…そうなんですか?」

海未「…」

海未「…ええ、玉ねぎは炒めた方が甘くなって美味しくなるんですよ」

亜里沙「し…知りませんでした…」

海未「ふふっ…それでは炒めましょうか」


25   2016/10/05(水) 22:06:40.14

亜里沙「こ…こんな感じでいいでしょうか…」

海未「いいと思いますよ」

亜里沙「じゃ…じゃあこれを煮込めば…」

海未「まだ早いです…まずは牛肉からですね」

海未「火が通りにくいので先に煮込んでしまいましょう」

亜里沙「は…はい!」

海未「…」クスッ


27   2016/10/05(水) 22:07:30.59

亜里沙「これでお肉は大丈夫ですか?」

海未「大丈夫ですよ、灰汁を取ってからじゃがいも以外の野菜をいれましょう」

亜里沙「は…はい!」

海未「このタイミングで味付けをしていいかもしれませんね」

亜里沙(味付け…何を入れればいいのかな…)

亜里沙(まずは…トマト缶と………塩?)

亜里沙(後は…どうしたら…)

海未「…ふふっ」

亜里沙(お姉ちゃん…たすけてぇ…)

亜里沙(変なもの入れても困るし…これだけでいいや!)


28   2016/10/05(水) 22:08:31.70

海未「以上ですか?」

亜里沙「は…はい!!」

海未「それでは少しこのまま煮込みましょうか」

亜里沙「はい!」
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30   2016/10/05(水) 22:09:10.85

海未「最後にじゃがいもを入れて終わりですね」

亜里沙「はいっ」

亜里沙(見た目はボルシチっぽいけど…匂いが全然違うよ…)

海未「ちょっと味見をしてみましょうか」

亜里沙「分かりました…」


32   2016/10/05(水) 22:10:05.04

亜里沙「…」

亜里沙「トマトの味しかしません…」

海未「ふふっ、そうですよね」

亜里沙「えっ…?」

海未「きっと調味料を入れたり他の工程もあるのだと思いますが、亜里沙はあまり料理が得意でなさそうに見えたので」

海未「作り方も本当は知らないのかなと思いまして」


33   2016/10/05(水) 22:11:33.18

亜里沙「い…いつから気が付いてましたか?」

海未「いきなり全部の野菜を煮込むと言い出した時からですね」

亜里沙「あはは…最初から気が付いてたんですね」

海未「ええ、亜里沙が一生懸命だったので、あまり口出しはしませんでしたが…」

亜里沙「ご…ごめんなさい…」

海未「いえ、謝る必要なんてありませんよ。亜里沙が絵里の為に頑張りたいって気持ちが大切だと思いますし」

亜里沙「…///」

海未「最初に私がロシア料理を作ると聞いてしまったのも良くなかったですね」

亜里沙「そんなこと…」


34   2016/10/05(水) 22:12:27.65

亜里沙「そういえば、海未さんはボルシチの作り方を知らないのに…」

海未「食材が肉じゃがに似ていたので味付けの仕方が異なるだけで工程は似ているのかと思いまして」

亜里沙「そ…そうだったんですか…」

亜里沙「これ…どうしたらいいですか…」

海未「塩しか入れていないのでまだ大丈夫ですよ」

亜里沙「え…」

海未「料理で困ったときは…これを使えば何とかなります」

亜里沙「…?」


35   2016/10/05(水) 22:13:41.23

絵里「ただいま…お客さんが来てるのかしら?」

絵里「それにいい匂いするわね」

亜里沙「お…おかえりなさい!お姉ちゃん!」

絵里「ただいま…なんで海未がいるの?」

亜里沙「そ…その…」

海未「亜里沙にカレーの作り方を教えてと頼まれまして」

海未「よろしければ召し上がってください」

絵里「ハラショー…ありがとう。亜里沙、海未」


36   2016/10/05(水) 22:15:00.27

海未「では食べましょうか」

絵里「ええ、いただきます」

亜里沙「ど…どうかな…」

絵里「とても美味しいわよ、トマトが入ってるのかしら?」

亜里沙「う…うん!」

絵里「野菜も沢山で…美味しいわ。ありがとう亜里沙」

亜里沙「えへへ…良かった♪」

海未「良かったですね、亜里沙」

亜里沙「はい!」


37   2016/10/05(水) 22:16:00.58

絵里「ついおかわりしちゃったわ」

亜里沙「私も…」

海未「それでは、食器を洗ってきますね」

亜里沙「わ…私がやりますっ!」

海未「そうですか?」

絵里「食器を洗うのは亜里沙の担当なのよ」

海未「そういうことでしたら…」
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39   2016/10/05(水) 22:18:48.07

亜里沙「〜♪」

絵里「海未、今日は迷惑かけちゃったわね」

海未「いえ、そんなことは…」

絵里「本当はカレーを作りに来たんじゃないんでしょ?」

海未「…何の事でしょうか」

絵里「だってカレーにビーツが入ってるなんておかしいもの」フフッ

絵里「大方、亜里沙がボルシチをごちそうするって言って失敗したってところかしら」

絵里「トマトの味がしたのもそのせいよね」

海未「流石は亜里沙の姉ですね…」

絵里「ふふっ…まあね」


40   2016/10/05(水) 22:19:48.45

絵里「それに、たまに頑張り過ぎて空回りしちゃうのよ、あの子」

海未「そうですね、誰かに似て」

絵里「ええ、そうなのよ。困ったものね」

海未「ええ、本当に困ったものです」フフッ


おわり


41   2016/10/05(水) 22:22:10.95



43   2016/10/05(水) 22:24:18.84

おつ、うみあり最高!


44   2016/10/05(水) 22:26:45.28

この絵里はかしこいな


引用元:http://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1475671359/